耐震強度偽造問題を乗り切るためにすべきこと

耐震強度偽造問題、なかなか問題解決に向かわない。どころか、某政治団体との関係が取りざたされたり、更に問題物件が明るみに出たりと、問題は拡大して行っている。被害者の方々には申し訳ないけれども、正直に言って、もっともっと問題が大きく明らかになって行くことを期待している。なぜなら、本件は、建築業界が抱える問題のほんの一部に過ぎないと思うからだ。これをきっかけにして、業界の腐った部分や膿みを出し切ることこそが、本当の抜本的、根本的な問題解決につながると思うからだ。

自分自身の痛い経験から言うことだが、はっきり言って、建築契約・工事請負契約・建築工事監理業務委託契約などの契約書に、スミからスミまで目を通して、その内容を理解して、契約できる普通の人は居ない。ところが、この手の契約書の雛形は、どこ業界団体の様式を基準にするかによっても異なるのだが、もともとが業者に有利な内容になっている部分が多い。ということは、業者が、「これが標準書式ですから」の一言で消費者を言いくるめて契約させてしまえば、業者の思うツボだ。

また、契約をする際には、以下の書類を整える必要があるが、契約の段階において全て揃っているとは限らず、これもまた、業者の「後で取り揃えますから」と言う言葉にだまされる可能性がある。

1.設計図・仕様書類
建築概容、配置図、各階平面図、立面図、断面図、主要部仕上げ表、構造計画概要、設備計画概要、工事費概算書など

2.確認申請

3.契約書の必須事項
着工期日、工期、引き渡し期日、請負代金、支払い方法

4.見積もり内訳書・工事行程表
見積り内訳書に「一式」という形で見積りが入っている場合は要注意


そして、実際に建築を進めるにあたりとても重要なことは、これらの内容に変更が生じる場合には必ず書面でその変更の経緯や結果が分かるようにしておくということだ。更に、可能であれば、そのときの打ち合わせの模様をビデオや音声、写真(アナログがベター)で記録しておくのが良い。後々、争いになったときに証拠能力を持たせるためには、書面は内容証明、配達証明等で相手先に送るのが理想的だ。無理な場合には、メールやFAXなど、送信履歴が残る手段が良い。

それでも、問題が生じそうな場合には、早い段階で第三者の公正な判断を仰ぐ。例えば、建築Gメンの会。「欠陥住宅・欠陥建築で悩む人を救い、住宅検査の技術向上を目指すNPO」団体だ。一級建築士等の資格を持ち、かつ、建築Gメンの会の認証試験を受けているプロフェッショナル集団だ。施工者の不正や不正な建築物を許さないという信念と、「施主様」への尊敬の念をしっかり持っている、昔かたぎの職人気質を持った人たちがいる。こういう人たちに、建築物の状態を検査してもらうと、施主も施工者も互いに納得できるというものだ。

それでもダメなら、弁護士に頼むしかない。欠陥住宅問題に詳しい弁護士を選ぶ必要がある。ただ、気をつけなければならないのは、弁護士も信用できない場合があるということ。弁護士自体が、建築業界と癒着している可能性があるからだ。理由は単純だ。建築業界のために働く方が、実入りが良いから。弁護士報酬は訴訟の場合には取り分が決まっているし、示談にする場合でも相場がある。弁護士から見れば、なあなあで済ませたほうが楽だし儲かるというわけだ。「施主のために」という正義感に燃えくれることを弁護士に期待するのは止めた方がよいかもしれない。

それにしても、良心的な建築やさんはもう居ないのだろうか?我々消費者は、知らず知らずの間に騙されるしかしょうがないのだろうか。そうならないために、この耐震強度偽造問題がうやむやにならないことを期待する。

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この記事へのコメント

soro^^ ~
2005年11月29日 22:30
トラバ、ありがとうございました。(^^)/
「耐震強度偽造問題を乗り切るためにすべき
こと」は、とても勉強になりました。
Charlie
2005年11月29日 23:22
TBありがとうございます。
どこかの失言好きな政治家が言っていた悪者探しは徹底的にすべきでしょうね。
こういう機会に膿を出して業界の構造や法制度などで不備があればよりより方向へ向かう機会にもすべきだと考えます。