耐震強度偽造問題は、イーホムズというより国土交通省

耐震強度偽造問題のニュース・解説等で出てくる「瑕疵担保責任」は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に定められている。このリンク先に、「指定住宅性能評価機関」が108つあるとの記載があり、なんと話題のイーホムズは、指定住宅性能評価機関のひとつであることが分かり、愕然としているところだ。リストの80番目に記載がある。

国土交通省の北側大臣は「民民の問題と言って片付けられるものではない」と言っているが、もっともっと根の深い、国土交通省の落ち度・責任がかなりある問題のように思えてきた。法律は定められていても、その運用上に問題があり、結局ザル法になっているのではないか?

しかも、瑕疵担保責任といっても、新築物件については2つのことしか対象にしていない。今回問題になっている構造耐力上の問題と、雨水の進入を防ぐ問題の2点である。要するに、この法律は、雨がしのげて、柱がきちんと立っていれば、問題のない物件であると看做す、という意味なのだ。したがって、外壁や内装などに問題があっても、耐火、防音、耐熱、遮光等に問題があっても、裁判の判例では瑕疵と認められることが大変に難しい。

一応、この法律により、消費者保護のための以下に引用する「住宅性能表示制度」があるのだが、この運用を実際に行っているのが、例のイーホームズを含む指定住宅性能評価機関なのである。これでは、結果的に消費者に不利な、つまり、施工主や建築主(売主)に有利な、書類を作成するのは簡単なのではないか?

建築業界は、戦後の混乱期、高度成長の中で、異常なほど保護されてきた業界であり、しかも、政治家との癒着の話も絶えず、談合問題でも取り沙汰される、業界である。小泉政権が、本当に改革を叫ぶのなら、道路公団、郵政の次は、ぜひ、建築業界の透明化を図って頂きたい。このところ、国土交通大臣に自民党出身者がなっていないが、それでは、自民党がこの業界から逃げ腰であることがバレバレである。今回の件を契機に、是非建築業界の改革に取り組んで頂き、安心して住める住宅、公正な商取引、良心的な施工主・建築主を、国民に提供できるようにして頂きたいものだ。

住宅性能表示制度とは?
住宅性能表示制度とは平成12年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」という。)」に基づく制度です。 品確法は「住宅性能表示制度」を含む、以下の3本柱で構成されています。

新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」すること
様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」を制定すること
トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」を整備すること


住宅性能評価機関等連絡協議会ホームページより
住まいの安心は9分野のモノサシではかります
外から判断しにくい性能を優先しています
性能の表示項目には9分野28項目あります。これらのモノサシは、住宅の外見や簡単な間取図からでは判断しにくい項目が優先的に採用されています。

9分野の概要は以下のとおりです
1.地震などに対する強さ(構造の安定)
地震などが起きた時の倒壊のしにくさや損傷の受けにくさを評価します。等級が高いほど地震などに対して強いことを意味します。

等級1でも、建築基準法を満たす住宅なので、大地震が起きても倒れてしまうことはまずありませんが、性能表示制度を使うと、評価機関が建築工事を検査するので、手抜き工事の防止に役立ちます。

このほかにも、強風や大雪に対する強さに関する評価もあります。

2.火災に対する安全性(火災時の安全)
住宅の中で火事が起きたときに、安全に避難できるための、燃え広がりにくさや避難のしやすさ、隣の住宅が火事のときの延焼のしにくさなどを評価します。等級が高いほど火災に対する安全性が高いことを意味します。

3.柱や土台などの耐久性(劣化の軽減)
年月が経っても土台や柱があまり痛まないようにするための対策がどの程度されているかを評価します。等級が高いほど柱や土台などの耐久性が高いことを意味します。

木造の場合は主に土台や柱が腐らないようにするための対策、鉄筋コンクリート造の場合は主に柱や梁のコンクリートがもろくならないための対策、鉄骨造の場合は主に鉄の部分が錆びにくくする対策を評価します。

4.配管の清掃や取り替えのしやすさ(維持管理への配慮)
水道管やガス管、排水管といった配管類は一般に構造躯体の修繕などを実施するよりも早く取り替える必要があります。そこで配管の点検や清掃のしやすさ、万一故障した場合の取り替えのしやすさなどを評価します。等級が高いほど配管の清掃や取り替えがしやすいことを意味します。

5.省エネルギー対策(温熱環境)
暖房や冷房を効率的に行うために、壁や窓の断熱などがどの程度されているかを評価します。等級が高いほど省エネルギー性に優れていることを意味します。

6.シックハウス対策・換気(空気環境)
接着剤を使用している建材から発散するホルムアルデヒドがシックハウスの原因のひとつとされているため、接着剤を使用している建材などの使用状況を評価します。等級が高いほどシックハウス対策・換気が有効に行われていることを意味します。

建築工事が完了した時点で、空気中のホルムアルデヒド等の化学物質の濃度などを測定することも可能です(ただし、測定はオプションです)。

また、住宅の中で健康に暮らすためには適切な換気が必要なので、どのような換気設備が整えられているかについても評価します。

7.窓の面積(光・視環境)
東西南北及び上方の5方向について、窓がどのくらいの大きさで設けられているのかを評価します。等級が高いほど光・視環境が良好なことを意味します。

8.遮音対策(音環境)
主に共同住宅の場合の評価項目で、上の住戸からの音や下の住戸への音、隣の住戸への音などについて、その伝わりにくさを評価します。等級が高いほど遮音性能が高いことを意味します。(この評価項目はオプションです。)

9.高齢者や障害者への配慮(高齢者等への配慮)
高齢者や障害者が暮らしやすいよう、出入り口の段差をなくしたり、階段の勾配を緩くしたりというような配慮がどの程度されているかを評価します。等級が高いほど高齢者や障害者への配慮がされていることを意味します。


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この記事へのコメント

2009年10月19日 12:16
家に関する法律を知ることができました。これらの建築基準を通ってる家でも、日本の家は燃えやすい印象がありますね。